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今ある家を活かして、二世帯で暮らす

一階は、高齢の親世帯が暮らしやすく。二階・三階は、子育てしやすく。

一階は、高齢の親世帯が暮らしやすく。
二階・三階は、子育てしやすく。

70代のご両親が暮らす、築約30年の3階建て住宅。海外から帰国した娘さんご夫婦と3人のお子さんが加わり、二世帯で暮らすことになりました。求められたのは、「暮らしやすさの基準」が異なる二つの家族が、それぞれ心地よく暮らせる住まい。一階は、ご両親が一階だけで一日を過ごせるように。二階・三階は、子育てと家事がしやすい住まいに。これからも長く暮らせるよう、給排水管や断熱など、見えない部分も見直しました。

DATA

2・3F|子世帯

LDK

一枚の壁をなくして、光と視線が広がるLDKに。

一枚の壁をなくして、
光と視線が広がるLDKに。

廊下とLDKを仕切っていた壁を撤去。壁をなくしたことで、上階からの光がLDKへ。階段から和室まで視線も抜け、実際の面積以上に広がりを感じられる空間になりました。

キッチンは、壁付けから対面式に。

料理をしながらダイニングやリビングを見渡せる、家族との距離が近いキッチンになりました。

Before
階段や廊下の動線が、壁やドアによって居室と分けられていました。

After
壁をなくして廊下をLDKに取り込み、空間を拡大。玄関にあったピアノの新しい居場所も生まれました。

階段室/廊下

3階天窓からの光を、2階LDKまで届ける。

3階の天窓から入る光は、既存のグレーチング床を通り、階段室を伝って2階まで下りてきます。2階の廊下とLDKを仕切っていた壁をなくしたことで、この自然光をLDKに取り込めるようになりました。

天窓+グレーチング床

3階の天窓の光が、既存のグレーチング床を通って下階へ届きます。

3階廊下は天窓から光広がる、明るい空間。

主寝室/子供部屋

今の間取りを活かして、主寝室をリフレッシュ。

和室と続く間取りはそのままに、襖や壁紙を新しくし、窓には内窓を設置。大きく間取りを変えず、使い慣れた空間の良さを活かしました。

明るくシンプルな、子ども部屋に。

床と扉を新しくし、三人のお子様それぞれの個室をリフレッシュしました。

洗面化粧室/浴室/トイレ

洗濯機の向きを変えて、毎日の動作をスムーズに。

洗濯機の向きを変えて、
毎日の動作をスムーズに。

三階の洗面脱衣室は、洗面台の真向かいに洗濯機があり、向き直ると身体がぶつかるほど窮屈でした。そこで囲いを取り払い、洗濯機を正面から使える配置に変更。限られたスペースの中で、毎日の洗濯がしやすい動線に整えました。面積を増やさなくても、壁や設備の配置を見直すことで、使い勝手は大きく変えられます。

Before
三階の洗面脱衣。洗面台の真向かいに洗濯機があり、向き直るとお尻がぶつかる状態でした。

After
同じ場所。囲いを取り払い、洗濯機を正面から使える向きに変えました。上の可動棚はお客様が所有されていた既製品を現場に合わせて設置。

浴室の窓は活かしながら、断熱性を高める。

明るさを取り込める既存の窓はそのまま活かし、内側に内窓を設置。浴室内外の空気の接触を抑えました。 浴槽には、お湯が冷めにくい高断熱タイプを採用しました。

木目を活かした、シンプルな洗面化粧台。

木目の洗面化粧台とミラーを組み合わせ、黒い水栓と取っ手をアクセントに。明るくすっきりとした洗面スペースに仕上げました。

小さな空間にも、ちょっとした置き場所を。

窓下の空いたスペースを利用して、木のカウンターを造作。手洗いまわりの小物を置いたり、飾ったりできる場所をつくりました。

1F|親世帯

LDK

一階だけで暮らせる住まいへ。

もともと一階は貸店舗と洋室一室で、キッチンや浴室などの生活設備がほとんどない場所でした。そこを、ご両親が二階・三階へ上がらなくても、一階だけで一日の暮らしが完結する住まいへ。二階・三階で使っていた家具や神棚も一階へ移し、長く使ってきたものを活かしながら、ご両親のこれからの暮らしに合う住まいに整えました。

リビングの壁の上部に棚を造り、壁一面を収納に。配管スペースの脇にできたわずかなくぼみも、可動棚を付けて収納に変えています。二階にあった神棚も、この階へ移しました。

一階に、新しいキッチンを。

洗い物用に設けられていたミニキッチンを、料理ができる本格的なキッチンに変更。ご両親が二階・三階へ上がらなくても、食事の支度から片づけまで一階でできるようになりました。

寝室/廊下

和の趣を取り入れた、落ち着きのある寝室。

木の床に障子を合わせ、壁の一面には調湿・脱臭効果のあるエコカラットを採用。洋室でありながら和の趣を感じられる、落ち着いた寝室に仕上げました。

障子で、やわらかく視線を遮る。

寝室は子世帯の玄関や前面道路に近接して位置するため、開口部には障子を採用。光を取り込みながら外からの視線を抑え、落ち着いて過ごせる空間にしました。

一階を、できるだけ段差のない住空間に。

部屋と部屋の間はもちろん、浴室などの水まわりも含めて、一階の床をできるだけフラットにしました。必要な場所には手すりも設置。毎日の生活動線から、つまずきや転倒のきっかけになりそうなものを、リフォームの機会にできるだけ取り除きました。

寝室からLDKまで、床をフラットに。

寝室からLDKへ続く床は、できるだけ段差をつくらず、家の中をスムーズに移動できるようにしました。

廊下の天井に、掛ける収納を。

2・3階から1階へ暮らしをまとめたことで、収納量は大きく減ります。そこで、脱衣スペースを兼ねる廊下の天井に、ハンガーパイプを設けました。外出時のコートやアウターを掛けておけるほか、室内干しにも使えます。

トイレ/浴室

使いやすさだけでなく、落ち着ける空間に。

トイレと洗面をひとつの空間にまとめ、木のカウンターや収納、障子を組み合わせました。水まわりにも住まい全体とつながる、落ち着いた雰囲気を取り入れています。

年齢を重ねても、安心して使える浴室に。

浴室入口の段差をなくし、浴槽まわりには立ち座りを支える手すりを設置。浴槽にはお湯が冷めにくい高断熱タイプを採用し、毎日の使いやすさと快適性を整えました。

◾️1F

Before

After

◾️2F

Before

After

◾️3F

Before

After

施工箇所に色付けしています。

高断熱リノベ+補助金活用

高断熱リノベ

寒い冬も暑い夏も、体に負担がかからない住空間。
寒い冬も暑い夏も、
体に負担がかからない住空間。

一階は寒さが気になる場所でした。施主様のご両親が一日の大半を過ごす場所だからこそ、一階は特に高断熱にこだわりました。ポイントは、家の中の温度差をできるだけ小さくすること。リビングだけを暖かくするのではなく、一階全体の温度ムラを少なくすることで、ご両親がどこにいても心地よく、身体への負担も少ない住まいを目指しました。

断熱材

外の暑さ・寒さを、壁から伝わりにくくする。

一階は、外に面した壁の内側に断熱材を施工。完成すると見えなくなる部分ですが、外の暑さや寒さの影響を受けにくくするため、壁の中から断熱性能を高めています。

内 窓

暖かさを逃がしやすい窓には、内窓を。

冬の暖房時には、室内の熱の約6割が窓などの開口部から逃げるといわれています。そこで既存の窓の内側にもう一枚窓を設置。内窓との間に空気層をつくり、窓から熱が逃げるのを抑えました。

障 子

内窓を設置しにくい寝室は、障子を選択。

寝室では、既存の縦長のジャロジー窓に内窓を装着する場合、通風を確保するためには、内開きタイプとなってしまいますが、ベッドとの干渉に配慮し、片引きの障子を代用しました。障子も窓とのあいだに空気の層をつくるので、断熱の効果があります。窓の位置や家具との関係に配慮しつつ、その場所に合った断熱を選択しています。

床暖房

足もとから、部屋全体をあたためる。
一階には温水式の床暖房を採用。床からの熱が壁や天井に吸収され、さらに輻射熱として放射されます。断熱材や内窓で熱を逃がしにくくしているため、お部屋全体から体を芯まで暖め、空気の温度(室温)が高くなくても暖かく感じられます。

補助金活用

約245万円の補助金がでました。

省エネ性能を高めるリフォームなどには、国や東京都の補助制度を活用できる場合があります。M様邸では、国と東京都の3つの制度を二期にわたって申請しました。
内窓は一階に3カ所、二階・三階に22カ所の計25カ所。さらに高断熱玄関ドア、浴槽、給湯器なども対象となり、補助額は合計約245万円になりました。
制度は年度ごとに名称や条件が変わり、国と東京都の制度を併用する場合には重複調整の計算も必要です。申請書類の作成や窓口とのやり取りは、モノリス秀建がサポートしています。

制度 一期(2024年度) 二期三期(2025年度) 計
先進的窓リノベ事業(国)143,000円828,000円971,000円
子育てエコホーム/グリーン住宅支援事業(国)300,000円162,000円462,000円
既存住宅における省エネ改修促進事業(東京都)383,000円634,000円1,017,000円
合計826,000円1,624,000円2,450,000円
今回、補助対象となった主な工事・設備

断熱内窓25カ所/高断熱玄関ドア2カ所/外壁内側の断熱材/高断熱浴槽/高効率給湯器/節湯水栓/節水型トイレ/浴室段差解消・手摺の設置/浴室乾燥機/レンジフード/ビルトインコンロ・食器洗機/リフォーム瑕疵保険

※ 金額は交付決定額および交付申請額です。制度の名称・要件・予算は年度ごとに変わります。申請は交付を保証するものではありません。

OWNER'S VOICE
冬の朝の寒さが大幅に軽減され、本当に快適になりました。

12月に工事が完了し、その後の1月・2月の寒い時期を過ごしましたが、以前とはまったく違いました。冬の朝に起きた時の寒さが大幅に軽減され、本当に快適になりました。夏もエアコンの効きが良くなり、室内の温度が逃げにくくなったと感じています。

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